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2007年01月23日

言葉の持つ力の大きさ、(棋士・小川誠子氏コラムより)

 昨日の日経の夕刊一面・「明日への話題」での棋士・小川誠子氏の『忘れ得ぬ師の言葉』の書き出しである。

 続いて「・・・又、逆の怖さを幼い頃から強く感じ、一喜一憂していた覚えがある。目に見えず、心の中を通り抜けるだけなのに、生きる糧にもなり毒にもなる不思議なもの。だからこそ、すばらしい言葉に出会えれば幸せだと思う。

 忘れられない日がある。15歳の時、プロへの初めての挑戦に破れた。最後の一局で涙をのんだ。その後2度目のチャンスを迎えた17歳の初夏のこと。1年に1度きり故の緊張感からか、同じようにここ一番の対局で負けてしまった。兄弟子たちは『なぜ、もっと踏み込まないの?ここが勝負所なのに・・・・』と、首を捻るばかり。この光景を師の故木谷實九段は、じっと見ていたのだろう。ある日の夕方、私を部屋に呼び、こう話しかけて下さった。『自分が怖いときは相手も怖いんだよ。勇気を出しなさい』

 普段寡黙でいらっしゃるだけに、この言葉は私の心に響いた。」・・・中略。「私は必死になる事を知った。人が変わったように勝ち星を重ね、翌年、念願のプロへ。暖かい言葉がどれだけ子供心に励みになったか、計り知れない。」(文章抜粋)とあった。

 何と素敵な方だろう。私は囲碁をやらないので失礼ながら小川誠子氏のことを知らなかった。“幼い頃から言葉の持つ力の怖さ”を感じていらっしゃったのだ。又、師の言葉も的を射て、普段寡黙なだけに重く、当時の小川氏の心に響く言葉であったように当事者でなくとも感じ得る。

 私など言葉の持つ重みなど考えもせず不用意な一言から、これまでどれ程人の心を傷つけてきたか計り知れず恥ずかしい限りである。もとより教養などを持ち合わせていないので、人によい影響を与える言葉など吐けないが、この師弟のようにもっと言葉の持つ重みを感じ、少なくとも人を傷つけることのないよう心掛けねばと、片肘ついて手のひら顎に、しばし考え込んでしまったのであった。

投稿者 golf : 2007年01月23日 01:04

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