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2007年02月22日

日銀追加利上げの各紙の反応

 中長期的に見て景気は回復しつつあり、預金金利が付かない異常事態から脱することは望ましい。年金生活者などの消費を刺激する面もある。 また、行き過ぎた円安を正すことになる。金利の低い円を調達し、海外で投機を繰り返す「円キャリー取引」などバブル経済の膨張を防ぐ効果も見込める。

 企業などの設備投資を冷やすほか、住宅ローンの金利負担も重くなるといった心配もある。だが、息の長い景気を実現するには避けて通れない。今回の利上げは、そうした判断に基づくもので、うなずける結論だ。  (07/02/22朝日新聞朝刊記事抜粋)

 注:「円キャリートレード」とは、低金利の円で投資資金を調達し、それを外貨に換えて高い収益が期待できるものに投資する手法のこと。

 金融政策で執行部内の意見が割れたのは1998年4月に新日銀法で現在の合議制が導入されて以来、初めてだ。関係者によると、岩田副総裁はこの日の会合で、消費者物価や個人消費の先行きに懸念があると訴える文書を政策委員全員に配り、利上げで日本経済がデフレに逆戻りする恐れがあると力説した。他の委員からは「悲観的すぎる」などと反論が出て、会合は一時、張りつめた空気に包まれたという。岩田氏は1月の決定会合でも「利上げ見送りを最も強硬に主張した」(日銀関係者)。利上げに前向きだった福井総裁が見送りを提案したのは、岩田氏を説得できず、執行部内の分裂を避けざるを得なかったためとの見方もある。総裁も1月の会合後「正副総裁の意見が違うことも将来はあり得る」と述べていた。

 東大教授だった岩田氏は、内閣府の政策統括官を務めた後、2003年3月には、当時の竹中平蔵経済財政相の推薦で小泉首相が日銀副総裁に起用した。金融政策ではデフレ脱却を最優先課題とし、「インフレ目標」をもとに超金融緩和政策を続けるべき、とする竹中氏の考えに近い。福井総裁は決定会合終了後の記者会見で「岩田氏は政策執行過程では一丸となってやる決意を表明した」と述べたが、利上げを急ぐ福井総裁とのズレは大きく、執行部内にしこりが残る可能性もある。

 米連邦準備制度理事会(FRB)も日銀と同じく理事らによる多数決で金融政策を決めているが、執行部の意見が割れることはまずない。1986年には当時のレーガン政権が送り込んだ副議長らがボルカー議長に造反したが、結局造反組は辞任に追い込まれた。 (07/02/22読売新聞朝刊記事抜粋)

 政府・与党は21日、日銀が7カ月ぶりに利上げを決めたことについて一様に冷ややかな認識を示した。表向きは日銀の独立性を尊重するという「筋論」が多いものの、景気に悪影響が出た場合の責任は日銀が一手に担うべきだという「押しつけ論」も聞こえる。7月の参院選をにらみ、早くも一段の金融引き締めをけん制する声が出るなど、なお両者の神経戦は続く。 (07/02/22日経朝刊記事抜粋)

 と、各紙の論調こんなところだ。いずれにしても、金利の上下は為替レートに直結する。利上げは円高をもたらし輸出産業に痛手である反面、輸入産業には追い風となり、また預金者にはよいが投資にはマイナスに作用する。ただ政府・与党は参院選を控え利上げを阻止したかったのは事実のようだが、前回の露骨な牽制が避難を呼び、また今回は阿部政権がぎくしゃくしていてそれどころではなかったようだ。

 円キャリートレードでヘッジファンドが運用する投資先で物件を押し上げバブル化しているのも問題だ。経済は一面だけでは論じられず金融政策は難しい。

投稿者 golf : 2007年02月22日 10:51

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